UFOを山の上から飛ばす!マグヌス実験
サッカーや野球など、いろいろな球技で使われる「変化球」。実は科学の力でボールの進む方向を曲げています。変化球はボールに回転をかけることで生み出すことができます。回転によって、物体が曲がっていく現象を「マグヌス効果」といい、ドイツの実験科学者のハインリヒ・グスタフ・マグヌスさんが初めて見つけました。
上の図を使って変化球について説明します。ボールには回転がかかっており、①の方に進行方向からの空気が引きずられます。するとボールの②に比べて、①のほうが空気の流れる速さが速くなり、①の圧力は低くなります。ボールには圧力の高いところから低いところへ引っ張られる「揚力」が働きます。その結果、圧力の低い①の方へ曲がって行くということです。と、簡単に説明しましたがとっても難しいですね!
このマグヌス効果はボールがデコボコしていると、より強く効果が現れます。ゴルフのボールがデコボコしているのも、マグヌス効果によりボールを曲げやすくしているからです。野球ボールやサッカーボールの縫い目も影響を与えています。
マグヌス効果については今もまだ研究が進んでおり、今回お話したのは仮説ですので、みなさんの中から、将来研究者になってこの謎を解き明かす人が出てきてほしいですね!